惑星観測員(非戦闘員)だった彼女は、辺境の惑星で観測作業中何者かに襲われ命を落とす。たまたま通りかかった異星人によって発見、救出されたものの肉体の状態が悪すぎたため治療を施すことは叶わなかった。やむなくその異星人は人工生体エネルギージェネレーターを移植する決断をする。異種間移植は前例のないことで危険でもあったが移植は無事終了。肉体は復活し治療を施すことが可能となった。
しかし副作用で体表の紋様は変形し彼女の種族には存在しない波長の色に染まった。さらに菱形のクリスタルは再生と同時に人工生体エネルギージェネレーターと融合溶融して球形のまま固着。エネルギージェネレーターも撤去出来なくなってしまう。元の姿に戻ることはこうして叶わなかった。
その後暫くして、出所不明報を受けた銀河連邦が宇宙域を凍らされたまま漂っていた彼女を発見。回収されて意識を取り戻すが、記憶を一切失い自分が誰かも判らない状態で、異星人に変貌してしまった彼女をまともな目で見る者はいなかった。さらに未知のエネルギーを肉体から放出し続けていることが調査により発覚したため「未確認生命体」として生体実験後処刑されることが来まった。
しかし彼女の隔離、監視業務についていた警備員が、隔離施設内部での「癖」が行方不明になったままの過去の同僚と非常に似ている事に気がつき、当時上司として共に捜索に当たったレイ・ガデスに報告。「責任は我が生命を賭して持つ」という条件でレイ・ガデスが身元引受人となり、彼女は解放された。
記憶の一切を失い、自分の名前すらわからない彼女は不安感と恐怖感からしばしば癇癪を起こし、その強大な力はレイ・ガデスですら抑えることは困難であった。そんな中で次第にレイ・ガデスに対して安心感を覚え、心を開いていった彼女は正式に「RG-13」の隊員として働くことになったのである。レイ・ガデスが遠い昔、ある星で見た「青」という名前の「色」そしてその「色」の「水」という新しい名前を与えられて。
|