RAY- VermilionLight(レイ・ヴァーミリオンライト)

灼熱の太陽が照りつける星に生まれ、その厳しい環境の中で育った。彼女の一族は強烈な電磁放射線に耐えるための特殊強化皮膚を持ち、またそれらを効率よくエネルギーに変換出来るよう、各々が非常に凝った体表模様を持っている。

彼女は太陽光をエネルギーに変換する能力が一族の中でも特に優れており、今後一族を担う戦士としての素質も十分と大いに期待されて育っていた。 しかし、彼女の生まれ育った惑星は謎の異星人が仕組んだ暗黒星雲ガスと怪獣たちによりあっという間に壊滅。かろうじて難を逃れた一族と共に住み慣れた故郷を離れ、レイ・ガデス達が住む惑星へ移住した。

その後、成人した彼女は、その素質を見いだされてレイ・ガデスに誘われるまま「RG-13」へ入隊。しかし前述のような辛い過去を持つ彼女は誰にも心を開かず、だれも信じないままだった。命令通りに淡々と仕事をこなし。闇雲に戦い続ける。

そんな中、彼女に下った107系惑星の治安維持命令は意外なものだった。この惑星は夜が非常に長く昼間の時間は非常に少ない。「闇」に対する恐怖を抱える彼女にとっては厳しすぎると言えるものであった。

しかし、この命令を下したレイガデスは知っていた。 その惑星を彼女の故郷を滅ぼした異星人が狙っていると言うことを。 あえて彼女を苦境に立たせようというレイガデスの狙いは?彼女の運命は?

太陽エネルギーを最大効率で変換することができ、夕日の光であろうともエネルギーとして使うことが出来る。そのため状況によってはほぼ無限の活動限界時間を持つ。強力な外皮により熱や乾燥には非常に強く、火炎攻撃などはものとももしない。

しかし彼女は幼い頃自分の惑星が滅びる瞬間を体験。多くの友達や家族を失う光景を目の当たりにした。そのため暗黒星雲ガスへのトラウマから逃れられず本来の力を全く発揮できなくなり、恒星の少ない暗黒宇宙や地上の「夜」「闇」を無意識のうちに恐れるようになってしまった。

夜の長い107系惑星での戦いは苛烈を極め、彼女自身の精神状態にも影響を及ぼすが、それを救ったのは人間達。すなわち惑星守備隊だった。 中でも宇宙戦闘機901部隊の活躍は素晴らしく、苦境に陥った彼女を何度も救出する。そんな中で心を閉ざしがちで、あえて一人で何でも片づけようとする彼女の心にも変化が出てくるのである。 夜の闇のトラウマを克服し、一人で戦うことも可能になった彼女だったが、あの「影」が少しずつ近づいていることにまだ彼女は気づいていないのだった。

人間体。 前述の幼少時におけるトラウマにより心を閉ざしてしまったため表情は硬く、必要なこと以外は殆どしゃべることはない。地上で覚えたアルコールや煙草を嗜みながら一人ひっそりと暮らしていた。

しかし、とあるきっかけで知り合った901部隊のメンバー達が彼女の家に成り行きで転がり込んだことがきっかけで彼女の家はいつの間にか部隊員のたまり場となってしまう。 そうこうするうち彼女もメンバーに心を開き始め、共にあちこちに出歩くようになる。そしては似たような過去を持つ901部隊長は特に彼女に親身に接し、お互い恋心を抱くようになるのだった。

しかしある日、107惑星を謎の雲が襲う。あの異星人が遂にやってきたのだった。困難な状況の中奮闘するバーミリオンと107防衛軍。異星人は暗黒惑星ガスが通用しないと見るや、彼女が変身するのに必要な電磁波だけを排除する大気を発生させた上で、さらに強力な怪獣を送り込んできた。怪獣には勝ったものの、極端なエネルギー不足に陥った彼女は人間体に戻り、そのまま意識不明に陥ってしまう。 対異星人用兵器が次々稼働不能に陥る中107防衛軍は彼女を防護カプセルに入れ、惑星中の発電機を徴用。変身できるだけのエネルギーをカプセルに送り込む体制を整える。工業地帯の一角に偽装されたその施設を防護するのは901部隊。そして稼働可能な戦闘機は過去の実績とバーミリオンとの相性の良さから隊長以下四名の精鋭に与えられた。

偽装に気づいた異星人の攻撃に対し、901部隊は奮闘。事情を知った民兵やボランティアも惑星中から参加し、多くの犠牲を払いながらも施設を守り抜く事に成功。遂に世界中の電気はすべて彼女に送り届けられた。しかし目を覚ました彼女が最初に見た光景は、最後に残った隊長機が炎上し、地平線の彼方、電磁波除去大気発生器へ向かって消えていく姿だった。 カプセルに入ったままの状態で、声にならない叫びと共に彼女は変身する。 全ての過去と決別するために。 そして全ての未来のために。

ベジェ曲線が使えるようになったことでかなり複雑な体表模様を組むことが出来るようになりました。 そのために初期設定のバーミリオンとは大幅に模様が変わっています。

当初から「光に依存する」という設定はあったんですが、何となく設定を書いているうちにここまで膨らむとは思いもしませんでした。 ちなみにお守り役のヴァーダンドウインドとは性格が全然違うのになぜか仲が良く、良くつるんで行動しています。

その辺も本編に上手く組み入れられればいいなと思っています。