人間体。 前述の幼少時におけるトラウマにより心を閉ざしてしまったため表情は硬く、必要なこと以外は殆どしゃべることはない。地上で覚えたアルコールや煙草を嗜みながら一人ひっそりと暮らしていた。
しかし、とあるきっかけで知り合った901部隊のメンバー達が彼女の家に成り行きで転がり込んだことがきっかけで彼女の家はいつの間にか部隊員のたまり場となってしまう。 そうこうするうち彼女もメンバーに心を開き始め、共にあちこちに出歩くようになる。そしては似たような過去を持つ901部隊長は特に彼女に親身に接し、お互い恋心を抱くようになるのだった。
しかしある日、107惑星を謎の雲が襲う。あの異星人が遂にやってきたのだった。困難な状況の中奮闘するバーミリオンと107防衛軍。異星人は暗黒惑星ガスが通用しないと見るや、彼女が変身するのに必要な電磁波だけを排除する大気を発生させた上で、さらに強力な怪獣を送り込んできた。怪獣には勝ったものの、極端なエネルギー不足に陥った彼女は人間体に戻り、そのまま意識不明に陥ってしまう。 対異星人用兵器が次々稼働不能に陥る中107防衛軍は彼女を防護カプセルに入れ、惑星中の発電機を徴用。変身できるだけのエネルギーをカプセルに送り込む体制を整える。工業地帯の一角に偽装されたその施設を防護するのは901部隊。そして稼働可能な戦闘機は過去の実績とバーミリオンとの相性の良さから隊長以下四名の精鋭に与えられた。
偽装に気づいた異星人の攻撃に対し、901部隊は奮闘。事情を知った民兵やボランティアも惑星中から参加し、多くの犠牲を払いながらも施設を守り抜く事に成功。遂に世界中の電気はすべて彼女に送り届けられた。しかし目を覚ました彼女が最初に見た光景は、最後に残った隊長機が炎上し、地平線の彼方、電磁波除去大気発生器へ向かって消えていく姿だった。 カプセルに入ったままの状態で、声にならない叫びと共に彼女は変身する。 全ての過去と決別するために。 そして全ての未来のために。 |