彼女は名家に生まれ、その跡継ぎとして大事に育てられていた。
しかしある日突然原因不明の病に冒されてしまう。懸命の治療で何とか一命は取り留めたものの危機的な状況を何度も乗り越える中で皮膚の模様が突然変形。下腹部に「悪魔の笑み」にも似た異形の模様が現れ、そのまま残ってしまった。
病の後遺症による成長の遅れや醜い体表模様が消えないまま残ってしまった事で彼女の両親は新たに生まれた妹を溺愛するようになってしまう。
その寂しさを紛らわせてくれたのは、唯一分け隔てのない愛情を注いでくれた元戦士の乳母が「少しでも体力を付けられれば」と思って指南した格闘術や戦闘術だった。
その後家を飛び出した彼女は銀河連邦予備役に志願する。しかし持って生まれた肉体のひ弱さはいかんともしがたく「不適格」の烙印を押されたあげく「RG-13」へほぼ強制的に配属されることになる。
しかし彼女は満足だった。 こんな自分でも何かできるということを証明したい。自分の力を試せるところまで試したい。それが厳しい道だと解っていても。
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