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驚愕団(Shocker)見習い




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裏職業 -
驚愕団バイト(6年)
趣 味 -
ヒロピン / 工作破壊*1
 
 
 
 
 
 
 
 
*1 破壊工作に非ず


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- 驚愕団見習の妄想地下室 -
Vol.1

驚愕団見習の妄想地下室 その1

私、驚愕団見習が「ヒロピン」なるものを知ったのは、今から6年程前、ネットで悪漢に責められるワンダーウーマンのCG画像でした。純真な見習(笑)は以後、すっかりヒロピンの虜になり、早速POSERなるソフトを購入して人形をいじり始めた訳です。ですがレンダロその他の大手サイトのギャラリーで見る作品の数々は、見習を失望のドン底に追いやったのです。しばしのムンク作品状態の後、思わず画面に向かって叫びました、「こんなの俺に作れる訳ねーだろ!」。

正直何度もPOSERやめようかと思いました。ですがヒロピンに対する想いは断ち難く、そんな状態のままズルズルと時が立ちました。で、ある時ふと思いついたのです、「質はダメでも量ならなんとかなるんじゃねえの?」。その時ヒロピン紙芝居を思いつきました。偶然なのでしょうが、海の向こうでも同じ発想の作品が作られているのを知った見習は、勇気百倍、無謀にも紙芝居製作に取り掛かったのです(単純だねえ)

いくつかの駄作を他の人のサイトに上げてもらって自己満足していた見習に、運命の神様はとても非情でした。それまでの無理が祟って(別に画像製作したからではないですが)身体を壊し、救急車で病院入りとなりました。以後3年近く、入退院を繰り返しながら今に至ったという訳です。

あれは確か3回目の入院の時です、医者の先生が私に向かって言いました「これ以上こんな状態が続くと、君の命の保障はできない!」。思わず先生の顔がセブン上司と重なって見えましたね、あの時は。まあ死んだらそれまでよ、ぐらいにしか考えていなかった見習の脳裏に、ある事が浮かびました。「俺に心残りって、あるのかなあ」そう考えた時、頭に浮かんだのが好きだったヒロピンのことです。「死ぬ前にもう一度、あの時できなかったストーリー物を完結させたいなあ」とまあ、製作動機はこんなもんです。技術のある人から見れば子供の遊びとしか思えない作品でしょうが、作った本人からすればこれで満足なんです。見習の持てる時間と技量を尽くしたものですから、現時点ではこれが精一杯。それで良いと思います。

実は画像製作を再開したもうひとつの理由があります。それは怪獣特撮の老舗、○谷が事実上倒産し、二束三文でCG製作会社に買収されたというニュースを目にしたからです。小さい頃から怪獣に親しんだ見習にとって、これはとても悲しい知らせでした。格好つけて表現するなら、今回再開した紙芝居は○谷の過去の作品群に対する、見習なりのオマージュみたいなもんです。○谷が無くなった事自体は別に驚きません。近頃のTV作品は大抵が不評だったし、玩具等の商品展開もかつてのような魅力が薄れ、手詰まりだったのでしょう。また○谷自体も、以前のような製作能力を失い、売れる作品を作ることができなかったように思います。ただ返す返すも残念なのは、○谷最後の作品が、あの「〜X」だったことです。オタの暴走としか思えないあの作品、本来なら企画段階で潰さねば。あれじゃコミケで100本限定で売る自主制作ビデオのレベルです。チンケなCG使っても、内容のヒドさは誤魔化せないです。たとえ深夜帯とは言え、公共の電波に乗せちゃいけませんねえ(まあT○Sも○谷に泣きつかれて困ったんだろうけど)あのような駄作の極みが製作されてしまったという事自体、既に○谷が危篤状態であったことを示していたように思います。死者に鞭打つようなことはしたくないのでこの辺でやめますが、最後に一言だけ。「同じ外すなら、昔のアイアンキングぐらい外してみろよ。訳わからんのは同じでも、何を視聴者に伝えたいかがはっきりしてる分だけ、アイアンキングの方がずっとマシだぞ!」

ですが悲しいことばかりではありません。嬉しいこともありました。それは某玩具メーカーがスポンサードした「大怪獣バトル」が一定の評価を得たからです。ゲームの販売促進を目的とした作品ではありますが、「怪獣物はかくあるべき」の一例を示す、好作品だと思います。まあこれは○谷の技量ではなく、低予算とスポンサーからの締め付けで、○谷カラーを出したくても出せなかった、というのが真実かも知れません(でもレイブラッドの変身体はいらないな。ソフビのゴモラ人形を買う子供はいるだろうが、あのウルトラマンもどきを買う子供はいないと思うぞ。どうせなら、覚醒したらケムール人だった、というオチなら笑って許せるが)

見習個人の勝手な意見を述べさせてもらうならば、「怪獣物」のターゲットは子供達であり、それ以外ではあり得ません。大人向けの怪獣番組など、成立する訳がないのです(あるとすればヒロピンの世界だけでしょう。笑)この点を外した作品は間違いなく駄作の評価を受けます。「大怪獣バトル」はいわばシリアス版ウルトラファイトです。しかも怪獣の格闘シーンは毎回(合計で)10分近く流れます。子供達が一番望んでいるものを端的に表現し、提供したことが、「大怪獣バトル」の好評価に繋がったのだと思います。子供にとっては「ハードな世界設定」だとか、「ヒーローの心の葛藤」などといったものは余計な不純物に過ぎません。子供達は純粋に、暴れる怪獣達が見たいだけなのです。頭でっかちのオタが妄想した「SFマインド」やら「謎解き」なんてのは害になるだけです(所詮底が浅いし、辻褄合わなくなると御都合主義に逃げる→見習もよくやります。笑)

ともあれ、この「大怪獣バトル」の続編が作られると聞き、見習は正直ホッとしたものです(大抵2作目以降は評価基準が厳しくなるので、是非とも頑張って欲しいです)時が流れ、世代が変わっても、怪獣物は滅びることはないのだという確信を得られたことが、今の見習にとって何より嬉しいことです。

再見
Vol.2

驚愕団見習の妄想地下室 その2

以前製作後記でも書きましたが、見習が製作しているこの一連の紙芝居は、セブンの世界感をベースにしています。だからと言う訳でもありませんが、この世界 には便利系アイテムがあまり登場しません。「なんでもかんでもメテオール」みたいな万能アイテムは存在しないのです。あんなの持ってるんだったら自力で地球防衛しなきゃダメですよね。いつまでも人の良い宇宙人をこき使っちゃいけません。労働者派遣法違反です(笑)この作品での登場人物達は、製作者のスポ根嗜好により、可能な限り自力で頑張らねばなりません。汗と涙と根性で地球を防衛です。それで足りなきゃ、問答無用のR1号です(あ、もうR2号できてるのか)

こうした紙芝居において、作品の世界観というのは大事で、見る人にその世界観が理解されているかどうかで、評価が大きく変わってきます。特に拙作のようなものには致命的なポイント(笑)と言えるでしょう。この作品を見て頂いた方が全員、怪獣特撮ファンという訳でもないでしょうから、以下に元ネタとなっている、セブンの世界観を私流に簡単に解説しておきます。

セブンがオールド怪獣特撮ファンに人気がある理由は、その大人向けのテーマ性だと言われています。描かれているテーマは結構シリアスなものが多く、子供には少々難解だったという評価もあります。ただやはり子供には受けがイマイチだったらしく、アンケートでは初代ウルトラマンの方が人気があったという新聞記事をみて、見習は納得できました。なにせ初代ウルトラマンは怪獣ファンタジーですから。実際の話、見習が初めてセブンをみた時、「なんで地球にばかり、宇宙人が侵略して来るんだよ?」という疑問を持ちました。この疑問が解けたのは大人になってからです。これは俗に言うところの「情報統制」で、地球人に都合の良い部分だけを編集したものだったと(笑)実際にはギエロン星獣の話「超兵器R1号」みたいな事を、宇宙のあちこちでやっていて、痛い目にあわされた宇宙人達が、仕返しにやってきていたんですね。そう考えるとセブンの世界観が非常にわかりやすくなります(笑)

こう考えてみると、地球防衛軍ってワルですよね。お人よしの宇宙人を死にそうになるまで働かせる一方で、裏では侵略やりたい放題な訳ですから。これに比べたら驚愕団なんてホント子供の遊びですな(笑)まあ昭和末期及び平成になって作られたセブン作品では、こうした防衛軍の影の部分が描かれているようです。見習だけでなく他の皆さんも、同じように感じてたんですね(笑)

これはネットで読んだ話なんですが、昔、理想の上司像のアンケートを取ったら、かのウルトラ警備隊「キリヤマ隊長」が上位に食い込んだとか。うーん、伝説のジェノサイダーなんですけどねえ、この方。どこが理想なんでしょうか。さすがの見習も、キリヤマ隊長には投票できません(笑)キリヤマ隊長についてご存知ない方は、この名前をググッてみて下さい。ウルトラ警備隊隊長の真の姿について、知ることができるでしょう(笑)

ギエロンというキーワードが出たので、もう少し説明しておきましょう。これはセブンの「超兵器R1号」という話に出てくる怪獣の名前なんですが、ファンの間では、「セブンの世界観がよく現れている話」として知られています(他にも「ノンマルトの使者」とかあるんですが、それはまた別の機会に)ストーリーとしては、地球防衛軍が開発した超兵器(スーパー核兵器みたいなもの?)の実験で、生物の存在しないギエロン星を破壊した所、実はそこには生物がいて、兵器の効果で巨大化したギエロン星獣が(泣きながら)地球に飛来して暴れる、といったものです。まあ米ソ冷戦時代の軍拡競争が背景にあることは、容易に察しはつきます。

確かに重いテーマなんですが、見習はあんまりそういうとこをほじくるのは好きじゃないし、ウルトラシリーズみたいな子供層番組で表現するのはどうかと思っている方なので省きます。しかしながらテーマが重い分、突っ込み所の多い話でもあります(笑)

このギエロンの回には、実に魅惑的な2人の博士が登場します。一人は見習の憧れの女性だった、美人のマエノ博士。笑顔でとても恐ろしい事を語るその姿に、まだ子供だった見習はハートをわし掴みにされた気分でした。初恋といってもいいかも知れません(笑)このマエノ博士に比べれば、(ファンには申し訳ないけど)アンヌ隊員など田舎の小娘(胸は勝ってたけど)まあ見習にとっては、マエノ博士は永遠のヒロインともいうべき存在です。で、もう一人はキング・オブ・デンジャラスこと、セガワ博士。このオッチャンはこともあろうに、東京に侵入したギエロンを、R1号より更に強力なR2号を使って倒そうなどと言うのです。試作品のR1号でさえ惑星1つ消し飛ばすのだから、その数倍の威力を持つR2号を東京なんかで使ったらどういう結果になるかは子供でも容易に想像はつきます。しかしこの人には、そんなことはどうでも良いのです。ギエロンを倒すという目的しか見えない、考慮しない(できない)という、いわば究極のオタ思考の持ち主。さすがの驚愕団でもこの人をスカウトする気になりません。なにせ危険すぎる。地球を支配する筈が、地球ごと消し去られる危険が大です。こういった人物を重要な兵器開発プロジェクトの中心に据えるあたり、防衛軍の巨悪ぶりが伺えますな(笑)

更に上記の2人とは別に、印象深い登場人物がいます。それは「タケナカ参謀」正義感に燃える(アホな)宇宙人をなだめる為、「これから防衛会議で、超兵器の開発中止を進言しよう」とかうまいこと言って、その場を切り抜けます。その場面でストーリーは終わるのですが、ここでチョット注意が必要です。タケナカ参謀は「進言する」と言っただけで、実際に中止されたなどという描写は無いのです。ここが「大人のお約束」なんでしょうか(笑)実際、後に作られたセブン作品では、チャッカリ作っていたそうです(それを聞いてなぜか安心感を得た見習でした。笑)まあこの人、後に世界防衛会議の議長にまで出世したようなので、舌先三寸で人を丸め込む話術については相当したたかだったのでしょう。気の良い宇宙人など相手になりませんね(笑)それとこれはウルトラシリーズに共通しているみたいなのですが、参謀のくせに勝手に(&偉そうに)防衛隊員をあごで使ってるんですよね。実際には軍事組織の参謀に指揮権はありませんけど(笑)

再見
Vol.3

驚愕団見習の妄想地下室 その3

ようやく第3話までこぎつけたものの、前作からはや半年も経過してしまった。全国約20人(笑)の最弱姉妹ファンの皆さん、真に申し訳ない。この見習、命をかけて目標の13話まで完結させるつもりなので、なにとぞ容赦してほしい。と格好付けて言ってはみたものの、画像制作で気力・体力を使い果たしてしまい、この地下室で語るべきことが浮かばないのはナイショだ(笑)まあ昨年末、見習がまた入院している間に、前々回お話した「大怪獣バ○ル2」が制作・発表されていたようなので、チョット古いが他にネタも無いのでその話をする。

昨年末に発表された「大怪獣バ○ル2」(正式名称は忘れた、今となっては調べようという気力すら湧かない)だが、視聴した感想としてはやはり予想通りの極低レベルだったと言わざるを得ない。例えて言うなら、貴重な休日に浜スタまで拉致された揚句、ファンでもないのに暗黒浜星球団の試合を(しかもこともあろうに背番号13の先発、15番リリーフの黄金継投で)試合終了まで無理矢理見せられたような気分だ(プロ野球好きでない人には全く理解不能と思う。スマン。一言で表現をするなら「拷問」だ)良い意味で見習の予想を裏切って欲しかったのだが・・・。2作目はどうしても評価が辛くなるのは当然だが、実際には見習の予想を遥かに超越した、「地球SOS! 101匹ブルトン大進撃!!」級の超異次元作品になっていた(涙)低予算だしスポンサー上の制約があるのは理解できるんだけどねえ。監督の技量が前作よりガタ落ちなのが、シロウト目にもはっきり分かるってなんだよ? TV怪獣特撮という分野が今後存続できるのか?っていういつぞやの疑問が復活したぞ(ようやくこれで諦めがついたが)

一言でこの作品を評価するとすれば、「視聴者ナメ過ぎ」&「制作スタッフ技量の低すぎ、かつヤル気無さ過ぎ」と言うことになるだろう。前者はターゲットが子供層なので、まあ、目をつぶってやれないこともない。だけどねえ、こういう子供層向け作品は「子供の感性を持ちながら、大人の思考で作る」ってことをしなきゃダメだろ。「子供の思考」でモノ作りしてどうすんだ? 制作会社的には今回のスタッフ全員が若手2軍の扱いだと思うが、それでもちゃんとプロ意識は持たなきゃダメだぞ。プロ野球の2軍やサッカーJ2だって金を貰うプロであって、アマチュアじゃないんだぜ。それと「金が無いから思うような作品作れない。だからテキトーにやる」っていう姿勢が透けて見えるのもいただけない。制約の範囲内でどこまでやれるか?っていうのを追及して行かないと技量も向上しないし、ひいては興行的にも良い結果に繋がらない。特撮物は本作品で完了、以後制作打ち止めって訳じゃないんだろ?(「大怪獣バ○ル」はこれでジ・エンドだろうが、こういう若手育成の機会は今後も必要だと思うし)

本作品を細かく突っ込むと、まず脚本がダメすぎる。前作は主人公の「生い立ち」の解明とその脳裏に浮かぶ「石に閉じ込められた巨人」の探索をアンカーとして、これを最後まで外さなかった。それ故、ストーリー的に最後まで破綻せずに済んだ。おかげで特撮ファンでも、どうにかこうにか見るに耐える作品になったと思う。一方、本作品ではそんなものは異次元ワームホールに吸い込まれたかのように跡形もない。思わせぶりにセブンのアイスラッガーが出てくるものの、それで話を引っ張る訳でもなく、次話ぐらいであっさりセブンが登場してナンダカナー状態。この辺のつなぎの拙さにも、脚本と監督のレベルの低さが窺われる。シリーズ構成を管理する担当がしっかり仕事しないと、たった13回ですら繋げられないっていう見本だな、これ。それと無理にセブンを出さんでも良いだろうに(前作がマンだったから、次はセブンでという脚本の思考停止?それとも「露出させときゃ、いつか人気再興するんじゃね?」っていう残党、落ち武者共の思惑?)

登場するモンスターに関して言うと、人型モンスター(宇宙人を含めて)が多すぎて「大宇宙人バトル」と化している。タイトル詐称だろうがよ、これ。ラスボスの西洋鎧モドキとゴモラ・レッドキングの戦いは、見ているのが辛いぐらいグダグダ。その点だけで言えば、あの伝説の鬼畜英雄「ゴッド○ン」とたいして変わらん。個人的にはラスボスの選択ミスだと思うが、これはスポンサーの意向か?それとも脚本家の発案なのか? 子供に人型モンスが人気が高いとすれば、それは近年のロボット/МSアニメの影響だ。本作品の趣旨からして子供に迎合するのは一向に構わないが、人型ばかり出してると子供達はまたロボット/МSアニメに戻って行くだけだぞ。発想が逆じゃないかと思うが、制作会社的にはどう考えてるんだろうな。アニメに勝てる特撮MS物を作れる自信でもあるのか?頑張った所で、昔の「ロボジョ○クス」程度がせいぜいだろうに。

それにだ、異星人キャラが多すぎて興を削ぎまくりなのもいただけない。エイリアンは異質な存在として演出すればいいと思うのは見習だけか? ザラブ星人は登場回自体がお笑い話として明確だから良いとしても、メフィラス星人が唯のアホにしか見えない演出は何とかならないかねえ。お笑い宇宙芸人のイメージが固定してしまうと、後々使い回す時に困るぞ(笑)人類に似た異星人もどき(明らかに浮いた演技のヒゲとペダン星人)に関して言えば、かつてのジャ○プ漫画を彷彿とさせるチープ&お馬鹿ストーリー炸裂だ(それを演技力の極めて乏しい若手俳優陣が演じる。ある意味、腐った脚本を忠実に演出していると言えなくもない)おかげで観ていた見習は、脳内カオスのリドラー状態。展開に無理のある脚本、好意的な脳内補完すら許さない稚拙な演出、笑い過ぎて呼吸困難になる華麗な演技。まさに脅威のトリプル合体攻撃だ。正直、これは効いたぜ。おかげで腹筋の痛みが取れるのに、まる1日かかった。俳優陣に関しては2次責任だから、見習的には責める気はないけどな。しかしまあ、全13話にも渡って脈絡のない話(しかもオヤジギャグ満載の回あり)を見続けるのが苦痛だった。あのさあ、たった13話なんだから、脚本と監督はきちんと意志統一しような(ちゃんとやってコレだったら、もはや救いようもないが)それにシリーズ全体の内容をチェックする奴が居なかったのか、これ? 監督の裁量に任せて良いのは、監督が経験豊富で技量の高い場合だけだぞ。例をあげれば初代マンの時に採った手法が成功したのは、監督達が歴戦の監督ばかりだったからだ。以降に、素人監督ばかりで同様の手法を採ったシリーズが大コケしたのは周知の事実だろうに。それに脚本家の力量も昔と今とでは雲泥の差がある。昔はTV脚本は新しい分野だったから、他ジャンルで書いていた経験豊富な人が多く質も高かった。今は技量も経験も無い、やりたい願望だけの奴がほとんどのように思うぞ(まあ、そのレベルを使う側の責任なんだが)

それから監督の質に関しては、失望以外の言葉が無い。ハッキリ言わせてもらうと、単なるアマチュアレベル。こう言っちゃなんだが「ギャグ」とか「ユーモア」っていう意味、理解してない奴がいる。訳わからん「楽屋裏ネタ」はギャグですらないし、子供でも凍りつくような寒いことは勘弁願いたい。「芸能人1日署長」のノリで、特撮大好き高校生が監督やってるのかと思ったぞ、マジで。「笑い」のツボはそれを受取る個々人で違う。一般受けする為には、それなりに頭使って練らないとダメ、たとえそれが子供相手でもね。ギャグやるなとまでは言わないから、せめてまともに見れる作品が作れるようになってからにしてく欲しい。しょうもないお笑いネタ考えてる暇あったら、まずは本業の技量上げること考えろ!(一度、吉本行ってお笑い脚本を勉強してきたらどうかな?「馬鹿じゃ書けない」って事ぐらいは学べるだろう)それにあのキングジョー軍団の玩具並べは一体何だ? 今の子供はそれなりに目が肥えてるから、あのシーンで瞬間絶対零度だ。笑いを取るつもりだったのかも知れないが、あれじゃ子供にすら馬鹿にされるだけ。もし予算不足で玩具並べなきゃ絵が作れないんだったら、その部分だけでも脚本変えろ。どうせバイトの落書きレベルだろうが、あんなゴミ(怒)さっさと変えてりゃ、もう少しマシな絵作れたんじゃないのか? 玩具赤く塗ってニヤついてる暇あったら(こういうのは心底にある卑屈さの現れ)、どうすれば質的に向上するか考えろ。「諦めたらそこで試合終了」だぜ(笑)この作品、最初は有料配信だった筈だから、何も知らずに金払って見ちまった奴だっているかもしれない。そこのところ、どう思っているんだろうかねえ、監督さんは。 面白いギャグができたとでも思ったのかな? どうみてもD級、E級で、金取るレベルじゃ無いんだが。ネタに走る前に、まずは本業の技量磨かないと、今後に期待はできないな。まあ、あれだ。大量生産された無適正のお笑いヒヨコ芸人が、時間稼ぎに客いじりに逃げるのと同じ心理なんだろう、たぶん。

これ以上突っ込んでいるとキリがないし、見習の体調が(マジで)悪化するのでこの辺で止めておく(笑)まあ、昨年12月の時点でこれを見れなかったのは、個人的にも幸いだったと思う(もし見てたら短期入院で済まなかった可能性がある)んで最後にまとめとして、もう一言だけいっておきたい。この作品から得た感触だけで判断するなら、旧○谷系のスタッフじゃ、いくら金かけても怪獣特撮のTV新作は当分無理だな(TV放映ともなれば1軍メンバーを召集するんだろうが、平均しても1軍半ぐらいの能力だし)むしろ東映系の新企画とかに期待した方が良いかもしれない。(背景なんかを除いて)制作費をかけたら確実に品質が上がるというものでもないし、ましてやTV局の出す製作費なんぞたかが知れている。運よくTV放映できた所で、超低空視聴率で1クール打ち切りを喰らう可能性が大だ。当分の間、再放送料でしのぐ方がベター。今のレベルで新作やっても、TV怪獣特撮の印象を更に悪化させるだけだ。それと「金が無いから思うように作れない」って言うのは、技量の無い奴の遠吠えだから言わないでおいて欲しい。そういうことは、無いなら無いなりの工夫をして見せてから言うものだ。まあ黒○進御大が光の国に召されて懐古祭やるまで、旧○谷系の巨大変身ヒーローの需要は多分無いだろう。現時点ではT○Sも視聴率低迷してるみたいなんで、売り込む絶好のチャンスなんだけどな、本当なら。売れるモノが作れるかどうかが(あいかわらず&永遠の)課題。できないのなら(頼むから)残党・落ち武者の方々は何もせず、マン生誕50周年祭までは潜伏していてくれ。中途半端に足掻かれるとTV怪獣特撮という分野自体が黒枠付けられて、更に長期間塩漬けにされる危険がある(世界に冠たる(笑)ゴジ○作品だって現状は似たようなものだ。ただしこちらは時が経過すれば、また確実に作られるが)

という訳で「大怪獣バ○ル2」は予想通りの鉄板だった(笑)なまじ前作が期待を上回る出来だったので、今回は「やっぱりダメなのか...」という溜息しか出ないのが残念でならない。それと今回の作品制作に携わったスタッフのなかで、「お笑い」部分で魅せてくれた脚本家と監督に、見習から特別に提案があるんだが...まあ聞いてくれ。

なあ君達、今の仕事にあぶれたらさ、テキトーな企画でっちあげて「帰ってきたゴッド○ン」みたいなの作らないか?(もちろんパチで、あ、パチパチか。言っておくが「〜ファイト」みたいな中途半端な奴はダメね。真面目&カルトの両派から非難浴びるだけだ)自主制作でもいいや、需要は確実にある筈だ。こういうのはなまじ経験やら技量があると、逆に面白いものが出来ない。こういったキワモノでこそ、君達の類い稀な才能を活かせると思うんだ。ま、ちょっと想像してみてくれ。カメラ(勿論、ビデオ)は固定で引きオンリー。照明は機材買う余裕ないから自然光だけ。ロケ地は「新神ヶ丘」と言う設定で、近場の造成地か砂利採掘場(移動の燃料代も馬鹿にならんしな)火薬は(スタッフの技量的に)危険だし、許可取るのも面倒だから使わない。限界突破の痴呆ギャグは、アイデアが溢れ出て止まらないぐらいだろうから全く無問題。当然予算的には雀の涙なので、気ぐるみ確保が一番のネックだ。新造すると確実に赤が出るのでこの手段は採れない。使用に耐えなくなり廃棄処分になったアトラク用を、廃品回収業者を装って軽トラで乗り付けて、焼却される前にダッシュで回収だ(うまくやれば引き取り料までゲット可能)あと版権逃れ(この不況下、どんな小額でも金取ろうとするからな)できるように、思いきりケバい色に塗り変え、最低限の改造(予算的に大改造は無理)すればいい。数を確保するのが困難だが、いざとなれば祭の夜店あたりに下がってる怪しい被り物を幾つか入手し、頭だけすげ変えればOK。気ぐるみ使い回しは怪獣特撮物の基本だ、何とかなるだろ。但し超緊縮予算だから、演る時は必ず脚本の人が中に入る。どうせグダグダで殺陣なんてないから、普段運動してなくても全く無問題(そもそも痴呆ギャグ以外、脚本自体が必要無い。辻褄合わなくなったら、無敵のフィニッシュ・ホールド「夢オチ」で、有無を言わさずスリーカウントだ)どうだい、君達のセンスと技量にピッタリだろ? 君達が作りたかったのは、本当はこういうモノだったんだよな? うんうん、わかるよ。本作品で(この際、出来の方は脇に置いといて)君達が作ったものを見ていて、心に訴えかけてくる熱いものを感じたぜ。大丈夫、これなら絶対に金が取れるし(額は保証しないが)、十分いけると思うぞ(いやさ、冗談抜きで本気で考えてみてくれ。もし間違って上手く行っちゃってさ、シリーズ化できた暁には第2のピープロ設立も夢じゃないぜ!)

では、再見!(できるのか?)
Vol.4

驚愕団見習の妄想地下室 その4

前回の地下室は、体調不良で溜まりに溜まっていた欲求不満を吐き出してしまったようで、真に申し訳ない。と言う訳で(何が?)、今回は悪役宇宙人をテーマに、サラッと行こうと思う(大嘘)

今回の話(最弱姉妹第4話)では敵役として、怪獣ヒロピン界のアイドル的存在(笑)ガッツ星人を登場させている。ご存じの通りこの星人は、初代セブンの「セ○ン暗殺計画」の回で初めて登場した悪役だ。シリーズ初めて「周到な計画でヒーローを倒す」ことをやったエポックメーキングなキャラである。それまでの悪役宇宙人は、「広大な宇宙を渡ってくる程の技術力を持ちながら、地球人の子供にすら負ける」「訊かれもしないのに、ベラベラ勝手に侵略計画を話しまくる」といったメンタル面に問題のある宇宙人がほとんどだった。(どう見ても)ザッパな計画とは言え、宇宙人らしい知性の片鱗を見せてくれたことは、当時の子供達にもさぞ新鮮に映ったことだろう。その為か悪役宇宙人商会の中では、以降のシリーズでよく出演依頼のかかる人気キャラでもある。 ホンネを言うと見習的には、このガッツ星人がそれほど魅力的な悪役には映らない。初代セブンの時の演出イメージが強いせいか、「知性派」というより「武闘派」のように感じるからだ。まあ、判り易く言えば89○の血の気の多い若頭といった所だろうか。よく比較される、帰りマンのナックル星人との違いは、なんと言っても「(不必要な)プライドの高さ」と「(結局ザッパなレベルでしかない)周到性と(どうみても緻密さに欠ける)遂行力」ではないだろうか(笑)見習的には姑息なチンピラ感が漂うナックル星人の方が、悪役的には好ましいと思っているのだが。

しかしウルトラ怪獣数多の悪役宇宙人の中で、真の悪役と言えば、やはりメフィラス星人にトドメを刺すだろう。初代マンでの初登場時には、(何故か)小学生の子供に挑戦して敗北するという失態(ある意味、画期的な活躍)を見せてくれた。しかしそのクールなスタイル(性格のことであり、決して体格のことではない。体格的にはむしろメタボおやじ代表)は今もって受け継がれている。シリーズ中、何回も出演依頼が掛る実績も凄いが、何十年もキャラ・イメージがそのまま引き継がれている悪役というのも珍しい。これは何と言っても初代マンの時の脚本と監督の、高い技量の為せる技だろう。最近ではこういう悪代官的な敵役星人、とんと見ないですからな。

だがよく考えてみると、メフィラス星人は御世辞にも格好の良い外形ではない。子供受けする、格好の良い宇宙人キャラならば、他にいくらも居るのだ。にもかかわらず、これだけの人気(笑)があるのはどうしてなのだろうか?今回の地下室はこの点について考察してみようと思う(偉そう)

見習が思うに敵役の宇宙人と言うのは、外見の格好良さでは無く、その言動に視聴者が魅力を感じるのだと思っている。従ってキャラの薄い演出をしたりすると、どんなに格好良い外見であっても、視聴者の記憶には残らない。怪獣物には全く縁の無い人でも、名前ぐらいは知っている超有名キャラ、あのバルタン星人でさえも、あの外見だけで現在の地位を獲得した訳ではないのだ。一般に、顔が良くても演技力の無い俳優を「大根役者」と昔から呼びならわすが、これは怪獣物の敵役宇宙人にも同じことが言えるのである。そして宇宙人を「有名」にするのも「大根」にするのも、脚本家と監督の演出次第なのだ。

先程、「最近は魅力のある敵役宇宙人がいない」旨のことを書いたが、これはとりもなおさず、最近の怪獣物にかかわっている脚本家と監督の技量が低いことを意味する。なにやら前回の地下室と被ってきそうな内容ではあるが、とどのつまりは、そういうことなのだ。まあ初代マンやセブンの頃とは時代も大きく変化しているし、ターゲットとなる子供達が持つ情報量も、昔と今とでは比較にならない程、多量かつ多様になっている。昔は通用したであろう「子供騙し(手抜き)」が、最近では全く通用しなくなっているのも事実だと思う。しかし、だからこそ、真面目に取り組んで作らなきゃいけないのではないかと思うのだよ、見習いは。まあね、近頃TV付ければ、どの局でもハンで押したように御笑い芸人のバラエティ番組のオンパレードだろ。あれはTV局が番組制作を全部外注に出して、番組の企画立案からして放棄してる証左なんだよね(番組編成なんて言ってるけど、実際は着想だけ外注に伝えて、後は持ち込まれた企画をテキトーにチョイスしてるだけ)理由はそっちの方が安上がりだから、というだけだ。これじゃどの局だって、似たような番組構成になるよな。正直、日本はTV局が多すぎるんだよ、人口的に見るとね。まあ怪獣番組の老舗だった某T○Sは、そろそろ身売りかもしれないが(噂ではトップに色々と問題があるようなので、放送事業権(国の許認可が必要)に関しては売却して、不動産業に専念した方が良いのかな)

本題に話を戻そう。悪役宇宙人の良否は脚本と監督の演出で決まる、と先程書いたが、(あたりまえだが)これは何も怪獣物に限った話ではない。見習いは度々初代マンやセブンの頃の作品を例に挙げるが、これは何も見習いが回顧厨(もう古い表現か?)という訳でもなければ、○谷マンセーの怪獣特撮オタという訳でもないので誤解しないで頂きたい。度々例に挙げる理由、それは当時の作品に見習いが現在とは違う「異質性」というものを感じているからである。んじゃ「異質性」って何よ?という問いは当然あるだろう。慌てないでくれ、これから説明しよう(笑)

当時の脚本家や監督達は、TVや映画での実績はあったが(脚本は若手中心だったので、当てはまらないかも知れないが)、怪獣物というジャンルは初めてだったに違いない(何せそれまでは存在しない分野だったから)だから当時制作に関わった人々は、それまでの経験(怪獣物以外の)を基に、怪獣物に挑んでいったのかと思う。当然怪獣物を見慣れた今の我々とは、怪獣物に対する感性自体が異なっている。そこに見習いが述べたような「異質性」が生じるのだ。今回の最弱姉妹第4話の元ネタとなっている「セ○ン暗殺計画」を、こうした視点で見てみれば、この「異質性」という意味が感じ取れるかも知れない。昔どこぞのファン雑誌か何かで、この作品を撮った監督は時代劇出身で、「セ○ン暗殺計画」にもそのような演出がされている云々...っていう記事を見たことがある。これを読んだ当時は「あ、そう。それで?」ぐらいの感覚でしかなかったが、年齢を重ねた今こうしてあらためて同作品を見てみると、また別な感慨が湧く。

確かにこの作品は全編が「時代劇」テイストで作られている。細かく見れば突っ込み所満載の作品なのだが(時間的に夜間シーンの筈が、昼間のシーンになっている等々)、「細けえことはいいんだよ!」とばかりに速いテンポでストーリーを押し進め、最後はアイスラッガーの反則的使用法でフィニッシュ。そう、これはまさしく時代劇でよく使われる展開の手法なのだ。時代劇は(特にTVシリーズ物はそうだが)御約束のマンネリ展開が基本なので、テンポ良く話を進めて行かないと、メイン視聴者たる年寄り達にもそっぽを向かれかねないという難しさがある。んで、何が言いたいのかと言うと、こうした「怪獣物」以外の分野で培われた技術がきちんと活かされていることに着目したいのだ。「異なる分野での経験」、これこそが先程の「異質性」の実体である。で、察しの良い方なら気付いたと思うが、ここでまたぞろ、今の怪獣物に対する批判となる訳だ。

近年の「怪獣物」が不作なのには幾つかの要因があると思うが、そのうちで(見習い的に)最大の要因だと思っているのが、制作スタッフに関するこの「異質性」の欠如、すなわち「怪獣物」以外の分野での経験の無さである。普段ドラマや時代劇を作っている制作スタッフに、今「怪獣物」を作らせたらどうなるのか?(馬鹿らしくてやらないだろう、という答えはあたりまえ過ぎるので却下。笑)とんでもない駄作が出来上がりそうだが、その反面、新しい分野、世界を切り開ける可能性もあるのではないだろうか?(勝手な願望だけどね)少なくとも特撮オタに毛の生えた程度の、創造力のカケラも無い脚本家や(自称)監督よりも、面白い作品ができそうな気がするのだが...(ゴ○ラもこういう発想で新作やってりゃ、あんなヒドイ、G終戦みたいな作品には成らなかったろう。あの監督って唯の特撮オタだろ、監督の基本技量である「まともにストーリーを撮る」ってことができてないわな。商業的にヨイショするのは構わんが、キチンと作品の出来を見ていかないと、(極端に言えば)日本の映画界自体が腐っていくだけだ(もう腐り切ったか?))だがそうは言っても「ウルト○マン銀河漫遊記」は流石に無理だろうな。異星の種族とか文化を描かなきゃならんから、ハッキリ言って海の向こうの御馬鹿SW超える作品になるだろうし(笑)

で、今回はこの辺でアッサリ御終いにしておこう(正直、身体がもたないのだ。笑)では、また!

再見
Vol.5

驚愕団見習の妄想地下室 その5

時の流れは速いもので、前回がまだ晩夏だったのに、もう木枯らしが吹くかという季節になっている。気が付けばこの「新Supreme Sisters」も開始から1年半が経過した。

なにやら手紙の冒頭の挨拶のような始まり方だが、実はこれには訳がある。実は先日、何の気無しにHPを覗いた所、ヒット数が5万を超えていたのだ。そりゃあ世の中には一月で百万ヒット超えするようなサイトもあるが、こちらはなにせ「ヒロピン」という超弩級マイナー分野、手軽に意見交換できるブログでも無い、嬉しいDLコーナーも無い、おまけに更新は数カ月に一度だ。まあハッキリ言えば、見習いの妄想的自慰行為以外の何物でもない。正直言うと見習い自身、こんなにも見てくれる方々がいるとは思っていなかった(爆)

ここであらためて、今まで当サイトを御覧頂いた方々に、心からお礼申し上げたい。いやあ、皆様は本当にコアな「ヒロピン」愛好家でいらっしゃる(笑)皆様の熱い要望に応えるべく、この見習い、残り8話も全力で行きたいと思う次第です(多謝)

で、今回の地下室のテーマは(ごく)一部のファンに根強い人気を維持している、『ヒロピン・ビデオ』について少し話そうかと思う。この『ヒロピン・ビデオ』なるものの出現時期は結構古く、かれこれ10年近くは経過しているのではないだろうか。ちなみにここで扱う『ヒロピン・ビデオ』とは、オリジナル制作された(単体で)1時間未満のものを指し、映画やドラマの一シーンとして表現されているものは含まない。

まず初めに、何故『ヒロピン・ビデオ』を取り上げたのか、その理由について語らねばならない(笑)その理由は単純にして明快、要するにこの見習いが、本作品「Supreme Sisters」と『ヒロピン・ビデオ』との間に、少なからぬ類似点を見出しているからだ。では個別にその類似点を見ていくとしよう。

類似点その1 低予算による制約
まず何と言ってもこれだろう。古い話をすると、今は亡き日活が作っていた低予算ホームムービー『Vシネマ』(ヤ○ザ物とAVもどきしかなかったが)の製作費は、1本あたり1000万だったそうである。(安いギャラとは言え)俳優を使った実写で、よくまあこの低予算でやってたものだと感心する。だが、しかし!『ヒロピン・ビデオ』の制作予算は、その域にも達していないと思われるのだ。まあ『ヒロピン・ビデオ』の販売価格は、ハッキリ言って内容には見合わない程、バカ高い。購買層(って言うより、もはや人数で把握できる程度だと思うが)の薄さもあるが、これで黒字を出すのは並大抵の努力では無い。
わが「Supreme Sisters」に当てはめてみると、「低予算」は、すなわち「限られた制作時間」ということになる。これが何を意味するのかは言うまでも無いだろう。つまりは内容のお粗末さ、という結論しかあり得ない。なので『ヒロピン・ビデオ』を指して、「あんなチープなものを特撮よわばりしないで欲しい」などという暴言は吐かないで頂きたい。逆に考えるべきなのだ、「あの低予算で良くやってる」と。無茶苦茶な例えだが、今は亡き「世界のクロサワ」を以ってしても、数百万の予算ではその技量を発揮するには至らないのだ(笑)

類似点その2 制作者の技量による制約
第2点は前述の第1点が根本原因となっているのだが、『ヒロピン・ビデオ』はどうしても「制作スタッフの技量が低い」という弱点を持つ。これは何もヒロピン・ビデオ制作スタッフを馬鹿にしているのではない。彼等はある意味、「成長途中にある人材」なのだと思う(それなりの技量とコネがあれば、なにも儲けの悪い『ヒロピン・ビデオ』をやる必要が無い)だが消費者とすれば「購買費用に対する対価(作品内容)」という視点でしか判断できない(当然だが)ので、いきおい評価が悪くなるだけのことである。従ってこの見習いも「発展途上」な訳で、「Supreme Sisters」の出来の悪さも、しばらくは我慢して頂きたい(上手い言い訳を考えたな、自我自尊)

類似点その3 マイナー・ジャンルゆえの悲哀
そして3点目は、媒体を問わず「ヒロピン物」に共通した課題、「マイナーゆえの悲哀」だ。『ヒロピン・ビデオ』は特撮関係の場所に並べられていることもあるが、アダルトコーナーに置かれていることもしばしばである。これが現在の「ヒロピン物」の立場を如実に表していると思えるのは、なにもこの見習いだけではないだろう。「ヒロピン」とはAVの一ジャンルの扱いなのである(決して間違ってはいないのだが...)この点で何が困るのかと言うと、アクション・特撮部分とエロ部分の比率で、ヒロピン制作者はいつも悩まされるのだ。「アクション・特撮」っぽい部分が多いと、「エロ」重視派の人には不満だろうし、かと言って「エロ」だけになると、AV見てた方がマシだという「エロ派」の人達から苦情が出そうである。
「冒険活劇&エロ」がスマートに表現できれば良いのだが、世の中そんなに甘くない(笑)そんなわけで今日もまた、『ヒロピン・ビデオ』制作者と見習いは、日夜頭を悩ますのだ。

とういうことで、見習いが『ヒロピン・ビデオ』に自分の作品との類似点を見出し、少なからぬ親近感を抱いていることは御判り頂けたかと思う。ただし、だからと言ってこの見習いが『ヒロピン・ビデオ』ファンなのかというと、実はそうではない。正直言うと見習いは『ヒロピン・ビデオ』の評価は、「主演の女の子が可愛いか、自分の好みかどうか」の1点だけで決まると思っている。作品内容の出来など、ハッキリ言ってどうでも良いのである(この点はAV物と同じ)なので『ヒロピン・ビデオ』制作者の方に、見習いから応援アドバイスするとすれば、次のようになるだろうか。「とにかく可愛い女の子を見つけて来て下さい。予算の大半は女の子の出演費で結構です。惜しくて壊せない発泡スチロールの建物作るぐらいなら、そっちの方がダンゼン良いですから」

再見
Vol.6

驚愕団見習の妄想地下室 その6

今回の「Supreme Sisters」第6話は既にご存知のように、初代セブンの『ウルトラ警備隊西へ』をリスペクトしている。何故この話なのかと言うと、この話が初代セブンの中でも見習いが特に好きな回だからだ。当時、番組スポンサーの要請があり、舞台を関西(と言ってもロケ地は、京都国際会議場と芦屋市役所、神戸異人館周辺ぐらいかな)に設定している。ちょっとしたエキゾチックムード漂う背景は放映当時関東在住の子供達には、かなり新鮮に映ったのではないだろうか(ちなみに当時は東名高速すら全通していない時代である)見習が本作品を好む理由としては、少し変わった舞台設定もあるが、なにより当作品の出来の良さ(TV特撮作品としての質の高さ)にある。

本作品を要素別に細かく見て行くと、近頃の子供向け番組の水準から見ても、良くできている作品ではないかと感じる。まず何よりもシナリオが良くまとまっている。この時はシナリオを公募したと聞いているが、当時はスパイ物が流行していたらしく、本作品もスパイ・サスペンス調を基本にしたテンポの良いものとなっている。もちろん各所にご都合主義が散見されるが、決して視聴者を呆れさせるようなレベルではない(ただし隊員達の無茶な変装だけは噴飯ものだが)まあこれは実際に映像演出した監督の技量も、大いに影響しているだろう(この監督は変わった演出(笑)をすることで有名な人だったらしい)一言で表現すれば「上手くまとめている」ということになるのだが、この「上手く」というレベルが高いのだ。プロットやストーリーをパチっている分際で偉そうな事は言えないが、特撮脚本を書こうと希望される方々には、構成や展開などは今でも参考になるのではないかと思う。

次に挙げられるのは、やっぱり監督の演出技量の高さだろう。本作品だけでなく、初代マンや初代セブンのシリーズは実力のある監督が多く、別に特撮物でなくても、どのジャンルを撮らせてもそこそこだったのではないかと思う(多分に見習の想像に基づいての発言だが、おそらく見当外れでもないだろう)本作品は前・後篇の2話構成だが、前編最後でセブンのピンチ・シーンで切るところなど、素人目にも監督の技量を感じ取ることができる。見習は年齢のこともあり、ここ最近のTV特撮物は、ほとんどリアルタイムで見ることは無い(そもそも最近は、TV怪獣特撮の放映が無いし)のだが、こうした監督の技量を感じ取れる作品が今どれだけあるだろうか。正直、かなり不安である(TV怪獣特撮という分野自体が消滅しかかっているしねえ)

特撮技術という点では、特撮物で初めてロボットらしい巨大ロボット(制作時期が近い「ジャイアント・ロボ」という特撮作品があるが、こちらは見習的にあまりロボットっぽく感じられなかった。スフィンクス顔は怖かったが)を登場させたことが評価できる。さらに「分離・合体」という、以降の特撮・アニメに引き継がれて行く映像表現を実現して見せている(当時はまだ、吊りの技術が高かったのかな。今じゃCG表現だし)見習はガチな特撮マニアではないので判らないが、TV特撮でこれを実現したのは、本作品が初めてではないかと思う(Gロボやマグマ大使とかはちょっと表現の仕方が違うので)まあ当時の高いスタッフの技量・(今と比べれば)余裕のある制作予算という背景があったとは言え、こうした新しい表現に挑んでいたことは評価できる。現在、特撮関係に携わっている人達は、当時の特撮華やかりし頃の作品を見て、一体何を想うのか...(昔は昔今は今、っていう痴呆見解だけは勘弁して欲しいけど)

なにやら回顧厨の臭いが強く漂う展開になってしまったが、これも見習が怪獣特撮物を好むが故、と諦めて頂きたい(笑)と、ここまで書いてきて、昔知人から聞いたイタリアのTV界の話を思い出した(ヘタリアじゃないですよ。笑)少し前の話だが、イタリアのTVは、ニュースとスポーツ番組を除き、国内制作のTV作品が一時期壊滅状態になったらしい。原因は制作コストと放映に伴うスポンサー収入が釣り合わなくなった事(今の日本もこの状態ですな)国内で作るより、むしろ外国作品を購入して放映した方が安上がり、という論法である。これにより制作スタッフの人材が他業種へ流出し、しかも余りの身入りの悪さに、新しくこの分野に入ってくる若手の数も激減したらしい。市場原理という視点から見れば当然の流れでもあるが、何事も過ぎたるは何とか...という見本ですな。日本も似たような状況にならねば良いが、と勝手に杞憂する見習いでした(ちなみに少し前にやたら流れていた某半島製のよろめきドラマ群は、特定の人達の思惑による情報操作っぽい所があるので、(ごく一部の作品を除き)人気が高かったからという訳でもないので勘違いは禁物だ(放映権料もバカ高だったらしいし)まあ、あんな御馬鹿な物に夢中になるのは、年増のオバハンぐらいだろうが)

再見(あと7話...まだだ、まだ終わらんよ...)
Vol.7

驚愕団見習の妄想地下室 その7

全13話を目標にブチ挙げたこの「Supreme Sisters」も、ようやく道半ばまで来ることができた。長い更新間隔にも関わらず、今まで見捨てることなく見続けて頂いた皆さんには、改めて感謝を表したい。皆様、本当にありがとうございます(最敬礼)

さて、今年の夏がクソ暑かったせいもあるが、近頃とみに体力の衰えを感じる。時間があっても、身体が言う事を聞かないのだ。PCの前に座ったとたん、居眠りしたことも一度や二度ではない。そこでこの地下室コーナー、最近ではすっかり毒を吐く場と化しているが、今回(だけ)は反省して少し真面目に行こうかと思う。 そんな中、最近ふと感じたことがある。それは「このホームページで、見てくれた人の記憶に残るものが何か有るか?」ということだ。元来が自己満足で始めた紙芝居だが、何か今ひとつ納得がいかない。何故だろうと思い、第3者的な視点で、改めてこのホームページを眺めて見た。で、はたと気が付いたのである。「ヒロピン・ファン、特に作品を作ろうとする人にとってみれば、有益な情報が何も無いな」と。だが自作小道具やら製作テクニック紹介、ツール解説などは、見習自身に技術が無いので到底不可能である。とは言え、単なる自慰的な作品発表の場に終わったのでは、やっぱり何かしら寂しい。そこで考えた。こんな無能者でも、何か役に立つ情報を提供できないものだろうか、と。考えた末に辿り着いたのは、「今やっていることを書く」という、至極単純な答えである。大体弱い頭であれこれ考えても、良いアイデアなど出て来る筈が無い。であればいっそのこと、今やっていることを書いて、その中から見る人それぞれに役立つ情報を吸収して貰おうと。長い前置きとなってしまったが、今回は「ヒロピン紙芝居製作ガイド」と称して、紙芝居の製作方法について書くことにする(偉そう。笑)「紙芝居」を作ろうなどという暇人が、今の世の中どれほど存在するかは不明だが(爆)

【ヒロピン紙芝居 製作ガイド】
というわけで見習いが自身の体験から見た、「紙芝居」を作る上でのポイントとして、以下の5点を挙げたいと思う。但し、使用ツール毎の詳細にまで踏み込んでしまうと話が纏まらないので(第一そのような広範な技量が見習に無い)、以下では製作環境に依存しない部分だけを取り上げる。

【ポイント1】 製作アプローチの確立
ここで言う「アプローチ」とは、簡単に言えば「作り方」に関する方法論である。抽象的な表現では何とも判り難いので、具体的な例を挙げながら述べて行こう。まず考えてみて欲しい、自分だったら紙芝居をどう作っていくか?、と。これがスタートである。だが大抵の場合、この時点でコケてしまうことも少なくない。今から8年ほど前、この見習がそうだった。何せ未経験の者には、雲を掴むような話でもあるので、これは何とも仕方が無い。そこで手っ取り早いのは、他人がどう作っているのかを参考にすることである。何事も、一から全て自分で考えるのは大変だ。良いものならば積極的に取り入れれば良い。何も考えずに全部マネる事を俗に「パチる(パクる)」と言うが、これは「パチ」ではない。何故なら、次の段階から作者の思考が加えられるからだ。見習の製作アプローチは、次のようなものである。まず第一に話全体のプロット(背景や話全体としての粗筋、描きたいテーマ)を考える。第二にトップダウン方式(上から下へ)で、プロットを少しづつ詳細化しながらストーリーを考える。これだけなら至極簡単なように聞こえるが、現実はそんなに甘くない(笑)特に問題となりがちなのが、第二段階のストーリー作りだ。とかくPoserを操る人は視覚的なイメージから入る(この見習も同じ)ことが多い。ストーリーよりも、シーン(場面)を先に思い描いてしまうのだ。これ自体は別に悪いことではないが、問題なのはシーンをつなげてストーリーを作ろうとすることである。気に入ったシーン(具体的には一枚絵のこと)を幾つか作り、そこから膨らませてストーリーを作る。一見すると容易にできそうな感じだ。ところがどっこい、このボトムアップ手法は孔明の罠だ。戦闘シーンだけならばこのアプローチでも何とかなるが、残念ながらそれだけではストーリー物にはならない。紙芝居製作を始めて最初に引っ掛かるのがこの罠で、大抵の場合、ここで多くの者が討ち死にする(見習も随分挫折した)視覚的イメージは、それはそれとして作っておいても構わない。むしろ数多く作っておけば、結果的に作業時間全体の短縮にもなる。だがストーリー物を作ろうとするならば、やはりきちんと話の筋立てを作ってからでなければならない。でないと、製作途中でストーリーが破綻する危険性が高い(かく言う見習も何度これにはまったことか)上記の記述だけ見ると、なにやら難しいことのようだが、実際にはそうでもないので安心して欲しい。まずプロットだが、見習が書くプロットは1話につき、箇条書きにして5、6行程度である。小説ではないので、この程度でも紙芝居には十分だ。プロットは、いわば「作成方針」を記したものなので、書くこと自体に意義があり、量には意味が無い。次のストーリー作成段階で悩んだ時に、必ずこのプロットを見直す。そうすればストーリーが拡散したり、変な方向に外れて行ってしまう(こうなると個々の絵自体も作り直す必要が生じる)のを防ぐことができる。次にストーリー作成だが、これには少し工夫が必要となる。というのは、いきなり話全体の筋書きを書こうとしても、文章量が多くなり過ぎ、しかもそれが具体的に個々の絵とどう結びつくのか、事前にイメージすることが難しいからだ。そこで見習は章構成(作品中ではActと表現)を導入することで、このハードルを低くしている。ストーリー物では、この章構成というのは意外に簡単である。俗に言う「起承転結」を、複数の章で表現すれば良いだけだ。なお小説や映画では「結」を先頭に持ってくる倒置的な手法もあるが、紙芝居では実現が難しい手法なので、これは無視して良いだろう。「章」単位に細分化すれば、あとはその章中で描くべき筋書きを考えれば良い。文章量も劇的に少なくなるので、話全体として考えるよりは、遥かに楽な作業となる。こうして章としての筋書きが纏まれば、後はそれに従って個々の絵を作っていけば良い。ただし、このストーリー段階では、往々にして手戻りが発生する可能性があることを言い添えて置く。これは主に「考えていたような絵が作れない」ことが原因で生じる。絵を作るには技術的な要素が絡むので、製作に時間が掛かる(あるいは製作が困難)ようであれば、一旦この段階に戻り、ストーリーの方を修正してしまうというのも方法のひとつである。一種の妥協ではあるが、時には割り切りも必要だ。理想通りに行くことなど、現実にはそう無いのだから(笑)

【ポイント2】 製作時間全体の考慮
プロット、ストーリーとくれば、次は具体的な絵の作り方か?と、ここまで読まれた方は思うかも知れない。だが、慌てないで欲しい。絵の製作に入る前に、もうひとつ大事なことがある。それは「製作時間全体への配慮」という点だ。どんなに良いストーリーを書き、かつ魅惑的な絵を作ったとしても、ストーリー物として完成するのに1年を要してしまったら、それはどうなのか?もし見習の「Supreme Sisters」でこれをやったら御終いだろう。何故なら、見習の頭の中には、1話だけでなくシリーズとしての構成が念頭にあるからだ。もし1年でたった1話だけの更新なら、6年後の最終話の時には、このホームページがあったことすら誰も覚えていないだろう(笑)何が言いたいのかと言うと、作った作品をどういう形で公開するか、製作前にその点まで考慮しておく必要があると言うことだ。公開しない、発表しても単発物とする、というのであれば無視して構わないかも知れないが。ここでのキーワードは「時間」である。前述したように「公開しないよ、単発作品さ」と言っても、完成までに長い時間を要するのであれば、恐らくその作品自体が完成しないことだろう。人がひとつの事に興味を持続できる時間は、おのずから決まっているからだ。見習はかなり無理を重ねているが、それでも平均すれば四半期に一度の更新ペースである。正直これを半分程度にしたいのだが、いろいろな事情からそうも行かない。しかしこのスローペースが、シリーズとしての完結を阻む大きな要因となっている。結論を言えば、見習の大胆な構想は失敗だった、と言わざるを得ない。原因は1話あたりに要する製作時間を見誤ったことにある。1話完結の単発物であっても、それ自体が完成し得ないのであれば、それは時間的浪費に過ぎない。例えそれが自己満足の為のものであったとしても、である。そして人間は飽きやすい動物だ。ひとつの作品を長時間かけて作ることは、普通の人には難しい。ましてそれが数ヶ月、数年といった単位になれば尚更である。この点について、失敗者の見習からアドバイスしておこう。「自分の作業可能時間を見積り、長くても1〜2ヶ月程度で完成できる量の作品に収めること。紙芝居製作において『構想10年の大作』などと言うものは有り得ない。それは絶対に完成しない、ただの妄想に過ぎない」

【ポイント3】 紙芝居としてのTPO
次にいよいよ具体的に絵の製作段階に入る訳だが、ここでも少しばかり見習からアドバイスしておこう。この段階でのキーワードもやはり「時間」だが、前述の「製作期間全体としての時間」ではなく、よりミクロ視点での時間、つまり「絵一枚の作成時間」だ。「絵一枚の作成時間」を短縮すれば、それは結果的に「製作期間全体としての時間」の短縮に繋がる。格言にもあるように、「塵も積もれば山となる」のだ。逆に言えば紙芝居製作の場合、1枚の絵の製作時間には、自ずと制約が科せられることを意味する。どんなに素敵な絵であっても、その1枚に丸1日も費やしまったら、恐らくストーリー物としての完成は難しいだろう。別な表現をするならば「紙芝居では絵の品質に妥協が必要」と言うことになる。紙芝居におけるアピール・ポイントはあくまでも「紙芝居としての出来」であって、それを構成する個々の絵では無い。熱心さが過ぎて主客転倒にならぬよう、心しておく必要がある。幸か不幸か見習は元々技量が低かった故に、この罠に嵌らずに済んだが、技量の高い人は特に注意して欲しい。さて「絵一枚における制作時間」を短縮するには、品質面での割り切りが必要となるが、その方法には幾つかの手法があるのをご存知だろうか?あいにく見習は浅学なので「その全てを伝える」とまでは行かないが、自身が体験している範囲で幾つか挙げてみよう。まず手法その1として挙げられるのは、公開されている無料、あるいは有料データの利用である。良い3D作成ツールを持っているからといって、絵に写る全てのオブジェクトを自分で作っていたのでは、いつまで経っても埒が空かない。他人の作成したデータを利用することで製作時間が短縮できるのならば、積極的にこれらを採用すべきだ。小遣いに余裕のある人は、有料の製品についても同様である。「お金を出すのは人間フィギュアだけ」と決めている人(←かつての見習)には、まず紙芝居製作は難しいだろう。(時間的に)限られた絵の枚数しか作れないのが明白な場合、紙芝居に挑むだけ無駄である。そういう場合は紙芝居ではなく、単発の「一枚絵」ジャンルでの品質向上を目指すべきだと思う。そして手法その2は、あまり大きな画格(サイズ)にしない、ということである。最近は高精細ディスプレイが一般的になったせいか、単体絵の分野では画格の大きい作品が目立つ。しかし紙芝居で画格を大きくするのは、少し考えたほうが良い。理由は2つある。まず紙芝居は絵の枚数が多い為に、全体のデータ量が膨大となる。公開する為にどこかのサーバに置くにしても、使用できる容量には制限が有る。画格が大きいとそれだけデータ量が増える訳で、置ける絵の枚数が少なくなってしまう。理由の第2は、大きい画格にすれば、それだけ各オブジェクトをより精密に作る必要が出てくることだ。引きの絵だけならばテクスチャの改良だけでも誤魔化せるが、クローズアップの絵ともなればそうも行かない。見た目を良くするには、オブジェクト自体のポリゴン数を増やす必要が出てくる。だが現実問題として、全てのオブジェクトを高ポリゴン化できる訳ではない。最後にその3となるが、これはPC環境に依存する話なので、万人向けという訳ではない。それは最終レンダリング環境に関することで、「可能な限りシンプルなレンダリング方法を選ぶ」と言うことだ。レンダリング環境(Poser、D/S、Vue、3DMax、LW等いろいろあるが)によっては、細かなレンダーオプションが選択できる。ここで注意しなければならないのは、オプションを付ければ付けるほど、レンダリングに要する時間は増加するということだ。オプション1つオンにしただけで、レンダー時間が10倍以上になったりもするのである。ちょっと考えてみて欲しい、1枚5分かかっていたレンダリングが、50分になったら、あなたは耐えられるだろうか?少なくともこの見習は耐えることができない。理由は明白だ、作らねばならない絵の枚数が多いからである。絵1枚のレンダリングに1時間掛かるのではストーリー物など作れないし、ましてやシリーズ化など到底不可能だ。レンダーオプションを有効にすることで、確かに絵の品質としては向上するかも知れない。しかしこと紙芝居製作においては、代価としての時間増加を、どこまで許容できるかを見極めなければならない。

【ポイント4】 キャプションの原則
紙芝居にキャプション(ト書き)は必須である。絵を見せると同時に、絵だけでは伝えきれないものを、文章によって伝える訳だ。だがこのキャプションにも、紙芝居ならではの注意事項がある。それを幾つか取り上げて見よう。まず原則その1として、長すぎる文章は不可、ということを挙げたい。紙芝居の主体は絵であって、文章ではない。本の挿絵とも本質的に異なるのだ。もしどうしても文章が長くなるのであれば、そのキャプションを複数の絵に分割するべきだ。本「Supreme Sisters」では、長くても5行程度を目安にし、それ以上文章が長くなる場合には、同一シーンではあっても絵を分けるようにしている。原則その2は、戦闘シーンを除き、絵を見て判断できる情報は極力文章にしない、ということである。キャプションを付ける目的は、絵で伝え難いもの、具体的に言えばキャラの心情や、前後の経緯等を文字情報として伝えることにある。絵を見れば判断できる情報を、わざわざ文章に書く必要はない(見習は時折この原則を破るが、それは別に狙いがある場合だけだ)

【ポイント5】 連続する同一シーンでの場面転換
TVドラマや映画においては、ワンカットで長時間引っ張ることは好ましくないとされる。俗に「長廻し」と言われる手法は、監督が特定の意図を持ってしているのであって、結果的にそうなった訳ではない。このことを紙芝居に当てはめてみると、共通点があることに気が付く。それは同一シーンの絵が連続すると、見ている側に視覚的な「飽き」が生じることだ。紙芝居では、TVや映画よりもこの傾向が顕著である。紙芝居は静的な表現であるが故に、中々この問題を解決できない。ヒロピン紙芝居では、とかく戦闘シーン(責めシーンもだが。笑)が長くなりがちである。戦闘シーンは、たとえフィギュアポーズやカメラアングルが違っても、場面としては同一シーンである。なので、紙芝居において延々と戦闘の絵柄を並べることは好ましくない。ではどうするか?一番簡単で効果的な方法は、全く別のシーンの絵を挿む、場面転換である。人間の意識はおかしなもので、間に一枚、異なる場面の絵柄が入っただけで、それまで蓄積されていた視覚情報が一旦脳内でリセットされる(記憶としては残っているが、意識として薄れるのだ)ヒロピン紙芝居における「視覚的な飽き」を回避する方法のひとつとして、この場面転換の手法は、頭の片隅にでも置いておくと良いだろう。紙芝居を作る際、いつか必ず役に立つ筈だ。以上、長々と「ヒロピン紙芝居の作り方」について述べてきた。しかしながら上記に述べたことは、あくまで見習の我流的見解に過ぎない。ベターではあっても、ベストではない事をお断りしておく。やり方、方法論というのは幾つも存在し、「誰が見てもこれがベスト」と言えるケースの方が少ないのだ。重要なことは実践を通じて、自分自身で消化し吸収することだ。そうすれば単なる聞きかじりでは無く、自分のスタイルに合った製作方法が生まれて来る筈である。
では、再見!
Vol.8

驚愕団見習の妄想地下室 その8

前回の更新から半年余り経過してしまった訳だが、季節は移り過ぎて行っても、悲しいことに見習の制作技量は元のままである。己れの進歩の無さに呆れる一方で、何か悟りにも似た諦めも感じており、いささか複雑な心境の今日この頃である。
何やらBGMに琵琶の音が流れてきそうな出だしだが、これは今回の地下室のテーマにも通じる所があるのだ。

さて今回の「最弱姉妹」第8話は、初代ウルトラマンの「バラージの青い石」を元ネタにしている。怪獣ファンタジーと称される初代マンのシリーズでも、一際ファンタジー色の濃い作品である。今の我々の視点から見れば、色々と突っ込みたくなる内容ではあるが、そこはそれ、制作当時の時代背景(昭和40年代初頭)を考慮しなければならない。
まずこの作品、描かれている世界観としては大正時代(1912〜1926年)のものと言える。童謡に「月の砂漠」という名曲があるが、まさにあの歌詞通りの世界なのだ。しかし、ちょっと考えて見てほしい。昭和40年代初頭と言えば、まだ為替も1ドル360円の固定相場(変動相場制に移行するのは1973年頃)大卒の初任給が2万数千円程度の時代である。当時海外旅行なぞに行けるのは、ごく限られた富裕層だけで、庶民の憧れのテレビだってまだモノクロの時代だ。当時、一般庶民が触れられる中近東に関する情報源は図書館の本ぐらいで、他は全く無きに等しかったのである(今じゃチョット想像もできないよなあ)既に太平洋戦争後20年を経過していた頃だが、当時はまだそんな時代だったのだ。
そんな「情報弱者」的な環境下で制作された「バラージの青い石」だが、これは脚本家と監督の脳内イマジネーションの産物であるとも言える。でもそこが良い、と見習は思うのだ。何と素晴らしい想像力(創造力)ではないか。否、むしろ情報量と想像力は反比例するものなのかも知れない、とまで疑いたくなるぐらいだ。

そしてこの作品、子供向けのエンターテイメントとしても中々の出来だ。砂漠と言うエキゾチックな世界、日本語を話す怪しい地元民(笑)、子供に人気のあるクワガタをモチーフにした怪獣、と視聴者受けする要素が数多く押さえられている。しかもウルトラマンが古代から地球に来ていたという設定は、今の怪獣オタク(絶滅危惧種。涙)にもウエルカムな設定だし、怪獣を倒したのがウルトラマンではなくて、人間の村松キャップだったというのも面白い。
まあ村松キャップと言えば、ウルトラシリーズ歴代怪獣やっつけ隊隊長の中でも、一際目立つ存在である。なにより(イチロー真っ青の)恐るべき強肩の持ち主で、それなりに威力のある投擲兵器さえあれば、中途半端なマルス133など必要なかったのではないかとさえ思われる。果敢に本塁を狙って憤死したのは本話のアントラーだけではなく、「怪獣無法地帯」のマグラなども村松キャップの強肩の餌食になっているのだ(笑)

冗談はさて置き、見習がこの「バラージの青い石」が好きな理由がもうひとつある。それはこの作品がいかにも日本人的な発想で作られていることだ。それが如実に示されるのが、この話のラストシーンである。怪獣が退治された後、科特隊の隊員が「これでバラージの街も、以前のような賑いを取り戻すでしょう」とか言う場面である。ところが街の指導者たる巫女は「この街が以前の姿に戻ることは無い。いずれ砂に埋もれ、忘れ去られる..」などと答えるのだ。常識的に考えれば、「よっしゃ、これから復興じゃい!」となるのが普通で、アレレ?と思った視聴者も少なくないだろう。
だがこれが日本古来から伝わる「諸行無常」なのである。「この世に永遠に続くものなど何ひとつ無い」、これは誰に教わるでなく、古来から連綿と受け継がれて来た、日本人の潜在的美意識のひとつなのだ。「バラージの青い石」が脳内イマジネーションで創造されたものであるからこそ、こうしたエンディングに成り得たのかも知れない。後の作品、ウルトラマンMAXでリメイクっぽい作品も作られたが、こうした要素が欠落しているが故に、前作より薄っぺらな出来に終わっていたことは返す返すも残念である。
今の現時点でこの「バラージの青い石」をリメイクしたら、一体どんな作品が出来上がるのだろうか。見習は時々、そうした感慨にふけることがある。悲観的な見解としては、AK持った原理主義ゲリラ相手に、マッチョな主人公がレーザー銃で無双するんだろうな、たぶん...(笑)もしくは作品イメージ的には、昔の「アイアンキング」の独立原野党みたいになるかも知れない(それはそれで見習的にはウェルカムなんだけど。笑)

♪われら戦闘員〜、泣く子も黙る粛清者〜

再見


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